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水をかけると黒ずくめの『ダース』、お湯をかけると白ヘルメットの『アズナブル』、さらに、シャンパンをかけると『ゼクシ』になって、ビールをかけると『ネオドイツ』になり、その他ワインと泡盛と海水のバージョンは絶賛検討中とのこと。 この変態・・・、いや、変身体質男が全宇宙を統べる『熊の爪帝国』のトップ、皇帝で、ついでにお約束ですが志村と加藤の知り合いだそうです。 どんな風に知り合いかといえば、 「地球ってやっぱり面白いぜ!」(加藤談) 「え?そうなの?じゃあ俺も遊びに行ってみようかな」(皇帝談) 「もちろん。いろんなの連れて遊びに来いよ」(志村談) という感じの知り合いだということを、地球外生命体三体は泣きながら、ちょっぴり血もにじませながら教えてくれました。 なぜ彼らが泣いているのか?説明の必要がありますか?聞きたいのなら教えて差し上げますが、沢井君から借りた未来の便利ツール『ぼっこぼこグローブ』を装着して、血も涙もないのか!?と言わしめるほど、華麗に殴る蹴るの暴行を加えたからに決まっているじゃありませんか。 一方的な暴力は犯罪?いいえ。そんな正論を吐いている場合じゃありませんよ、みなさん。 だって、今は白いヘルメットをかぶって、目元だけをマスクで隠したド派手な真紅の軍服野郎の皇帝さんは、胸の素晴らしく美しい金糸の刺繍で仕立てられたエンブレムをずいっと見せつけ、反則的な魅惑ボイスで言いやがったんです。 「なんか、退屈でさ。楽しそうだったから、地球人殲滅作戦にGoサイン出しちゃった」 と。 殴るでしょ?殴り倒すでしょ?殴っていいでしょ!?力の限り!! なんでどこぞのバカ皇帝の退屈しのぎに地球人が殲滅されなきゃいけないのよ?おかしいでしょ? しかも、殴られたあとに、 「ふ・・・、認めたくないものだな。自分の若さゆえの過ちというものを・・・」 なんて言われた日には、もう一発と言わず、立ち上がれなくなるくらいまでぼっこぼこに決まってるんです。むしろ、息の根を止めないで加減してあげるあたりはノーベル平和賞なみだと思うんです。 「私にプレッシャーを与えると貴様は・・・っどむッ・・・」 あ、ごめんなさい、手が滑って殺っちゃうかもです。 とりあえず皇帝とやらを完膚なきまでに叩きのめして少しは気が晴れたのですが、やっぱり、元凶も放っておけないですよね。 がっしりと抱き合って怯えている二人。 「死にたくなかったらどうにかしなさいよ?」 にっこりとほほ笑んだつもりが、なぜか加藤はヒィィィィィィ・・・と震えあがり、志村の方はものすごく死相が出た顔でこくこくと何度も何度も頷くだけ。 後で沢井君から聞いたところ、「あのときのエマちゃんは顔面凶器だったよ」とのこと。もし、この場で聞いていたら、たぶん沢井君も逆顔面整形していたかもしれない。 さて、具体的に、全人類を殲滅させないためには、とりあえず避難することが一番手っ取り早いと言う志村。 皇帝の命令でやってきてしまう、地球外生命体を未然に防ぐのはかなり至難の技であるため、そっちは地球にやってきてから対処することにしようと言う加藤。 そして、その避難の方法についてだけど、なんとすでに手は打ってあるという。 彼らが最初にやって来た時にまき散らしたウィルスを使って、人間をデータ化し、各地域ごとのサーバーで管理したのち、そのサーバー自体を安全な外宇宙まで運ぶ段取りをしているらしい。 「人類補完計画の発動でもいいんだけど、あとで元の生身の姿に戻れないと意味ないだろうから、この方法のがベターでしょ」 「もちろんあとでちゃんと元に戻れるんでしょうね?」 「ああ、心配ない。サソライズ星人にちゃんと発注してある」 「なに、ソレ?」 「まぁまぁ、細かいことは気にしない気にしない。あんまり突っ込むと訴えられるよ?エマちゃん」 にへらと笑う加藤。こいつらを手放しで信用するしか選択肢がないというこの状況はだいぶ問題だと思う。 ため息をつきながら、私はグローブを沢井君へ返した。 「それで、その外宇宙とやらにはどうやって行くつもり?宇宙人に襲われたりする可能性はないの?」 「ああ、そのあたりも心配いらない。サーバーを回収するのも運び出すのも信頼できる奴に任せてある。それに、ごく細い回廊を通って外宇宙にあるイゼルワーンという要塞に向かう予定なんだが、その経路の安全確保も信頼できる奴に任せてあるしな」 そう言って、ちらりと志村は沢井君を見た。 それが何を意味するのか尋ねてみたかったのだけど、当の沢井君は苦笑いを漏らすだけで答えを返してはくれそうになかった。 「じゃあ、人類の滅亡は回避できたとして、地球に送り込まれるっていう宇宙人たちはどうするの?」 「叩き潰す」 「誰が?」 「決まってるじゃん。俺達とエマちゃんで❤」 やばい、イラっときた。 「もうエマちゃんの役どころもコスチュームも決まってて、その名も『キューティーバニー』!お色気満載の変身シーンでお茶の間を痛い空気のずんどこに・・・ぐふッ」 めこり。思わず手加減なしの右ストレートをお見舞いしてしまいました。ええ。もちろん事故です事故。 崩れ落ちる加藤に志村が手を伸ばす。 「仕方ないな・・・」 と、そこで一旦言葉を切り、真剣な眼差して私を見上げてくる志村。 そうね、仕方ない加藤の言動に対して、詫びでもあるのかと思ったのに。 「それじゃあ、俺が楽しみにしていたブレザームーンの役をエマに譲・・・ぎゃんッ!」 容赦のない踵落としにのたうちまわる志村。ええ、これも足が勝手に滑っただけの事故ですけどね。 こんな迷惑極まりない宇宙人たちと一緒に正義の味方なんて。考えただけで恐ろしい。だいたい、襲ってくる方と守る方と、どっちが地球に害をなすのか判断に困る。 できることなら私もサーバーとやらに入ってしまいたい。 不意にぽんぽんと肩を叩かれた。振り向いた先には、もちろん、真剣な面持ちの沢井君。 ああ、もう頼れるのはこの半裸未来地球人だけかも。と、思ったのも束の間。 沢井君が自信満々、親指を立ててどきっぱりと言った。 「エマちゃんには、ピュア・ホワイトが一番似合うから!!・・・ッッ!いひゃい!いひゃいいいいい!!」 後半の泣きが入ったのは言うまでもなく私が力いっぱいその頬っぺをつねってやったからです。 「ところで、なんでこんなに早く事が運んでるわけ?ちょっとできすぎじゃない?」 いや、ちょっとどころの話じゃあない。よく考えなくてもできすぎだ。言葉にしてみて始めて気がついた。 まさか・・・。 床に転がっていた宇宙人二体の体が大きく揺れる。 「いや、いやいや、エマ、落ち着け。俺達は好意で地球を守ろうとしているだけであってだな、・・・」 「そうそう、今回の一連の出来事をすべて俺達が仕組んで実行したとか、やっぱり悪役より正義の味方のほうがやってみたかったとか、楽しそうだなとか、・・・」 「決してそういうわけでは・・・って、おい!さらっと白状してどうするッ!!」 「ヒィィィィィィ・・・!!うわ、うわ、うわ、待って、待って下さい、すんません!!」 「やっぱりおまえらか」 再びグローブを手にした私。 手加減?容赦?リミッター? そんなものあるわけがない。 |
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無駄に長いです、すいません。 |
mui 2009/01/08 12:10 |
某皇帝がそのうち「エマは私の母親になってくれる筈だった人だ!」とか言わねばいいですがw 隕石を地球に落とすのでしょうか?? それをν志村とリ・加藤がとめる……なんて(笑) |
Re:けちゃ 2009/01/11 15:39 |
言うに決まってるじゃないですか。笑 |
mui 2009/01/12 11:03 |
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